<地獄の沙汰も金次第>A いざ!帆を上げよ!@


教師:では今日はちょっと世界の動きを振り返ってみよう。教科書のp34・35をあけてください。

教師:これは8世紀の世界。今学習している鎌倉時代から見ると約500年ほど前の世界です。日本の西側にはいろんな国があります。新羅・唐・

   ウイグル・イスラム帝国・東ローマ帝国・フランク王国など・・・・・・・。ところでこれらの国々をつなぐようにして赤い線がたくさん走っているね。こ

   れは何だろう?。

生徒:「東西のおもな交通路!!!」

教師:そう。交通路。・・・・たしか名前があったね?。

生徒:「えーっと?・・・・」「あっつわかった!!!シルクロード!!!」

教師:そう。シルクロード!!!。・・・日本語に直すと?。

生徒:「絹の道!!!!」

教師:そう。絹の道だったね。・・・じゃあなんでこの交通路は絹の道って呼ばれたのかな?。

生徒:「・・・・・・・・?」「絹が運ばれたから?」

教師:そう。正解。この東西の交通路をつかって運ばれた主な貿易品が絹だったんだね。それで現在の学者たちがシルク・ロードと名づけたんだ。

   当時はそれぞれの地域が特産物をもっていて、御互いにその品物を売り買いしていたんだ。絹は中国の特産物。

生徒:「へー、知らなかったな」

教師:そう。絹は蚕という蟲のまゆから取るわけだけど、その蚕の飼育法やまゆから糸をとる方法なんかは中国独自のもので、そのため中国の王

   様はその方法を他国に知らせないようにしたというんだ。このため長い間絹糸は中国でしかつくれなかった。

    他の地域では、たとえばインドはコショウ。ギリシアなどは金。ペルシアから中央アジアはジュータンなんかが特産物なんだ。

生徒:「コショウって何に使うの?。」

生徒:「ラーメンにかけるに決まってるだろ」(笑い!!)

教師:それだけじゃあないんだよ。

生徒:「肉にかける」

教師:そう。肉にかけたりすりこんだりするね。・・・ところでなんで肉にかけたりすりこんだりするか知ってるかな?。

生徒:「匂いをつける!!」「味を良くする!!」「美味しくする!!!」

教師:うん。そうだね。でもそれだけじゃあない。・・・・昔は冷蔵庫なんかない。だから肉を切って置いておくと?。

生徒:「腐る!!!!」「臭いにおいがする!!!」

教師:そうだね。だんだん腐ってくる。・・・それを食べるには・・・

生徒:「えっつ、腐った肉を食べるの?。」

教師:うん。完全に腐ったものはだめだけど、腐り始めなら食べられる・・・・

生徒:「うっつ、いやだー」

教師:何言ってんだ。君達だって腐りかけの食品を食べてるじゃあないか。

生徒:「えっつ・・・・?」「納豆!!!」「チーズ!!」「ヨーグルト!!!」

教師:でしょ。・・・だから昔の人たちは肉が腐りにくくなるように、そして腐り始めた肉の匂いを消すためにコショウをすりこんだんだよ。

生徒:「へえーっつ!!」

教師:だからどこの国でもコショウは必需品。でもインド地方しかとれないんだね。今でも。・・・だからコショウは高く売れる。

生徒:「絹は?。」

教師:絹ってのはすべすべして輝いていてきれいな糸。そしてこれで織った布は軽くてきれいで暖かい。だからどこでも高く売れるわけ。

生徒:「なるほど!!」

教師:だからシルク・ロードにそってたくさんの商人がこれらのものを運んでいたわけ。・・・・ところでこの商品はどうやって運んだか?。

生徒:「自動車!!!!!」(爆笑!)「そんなの8世紀にあるわけないだろ!」

教師:じゃあ、何?。

生徒:「馬!!!」「牛!!!!」

教師:そうだね。そういう動物の背につんで運んだんだ。・・・でも途中のこの地図だと唐からイスラム帝国にかけての地域は砂漠だ。

生徒:「じゃあ、ラクダだ!!!」

教師:そう。ラクダ。・・・でもこの砂漠の地域の真中には高い山があるんだ。8000mにもおよぶ山が連なった大山脈。

生徒:「ヒマラヤ山脈!!!」「良く知ってるな!!!」

教師:そう。この高い山を登るには馬や牛やラクダではだめ。もっと高い険しい所を上るのに適した動物がいる。

生徒:「・・・・・・?」「ゾウ!」(爆笑!)「そんなの山にはいないだろ!」

教師:うん。ヒントがいるかな。四足で荷物をつめて、ついでに毛なんかも利用できるもの。

生徒:「ラマ!!!」

教師:うん。たしかにラマは高い山にいるけど、これは南米のアンデスの地方にしかいないんだね。

生徒:「ひつじ!!!」

教師:おしいな!!。たしかに毛も利用できるけど、羊は原っぱに住む動物で、山は無理だ。このひつじの親戚で山に住むやつ・・?

生徒:「やぎ!!!」「えっつほんと?。」

教師:そう。ほんと。やぎ。漢字で書くと『山羊』。

生徒:「へえっつ、やぎってそう書くんだ」

教師:もうひとつ馬の親戚で山に住んでいるのがいる。・・・耳が長くてね・・・

生徒:「ロバ!!!」「ほんと?。」

教師:そう。ほんと。・・・こうやってシルクロードを商品をもって旅する商人たちは砂漠や山を越えて品物を運んだんだ。

生徒:「大変なんだね」

教師:そう。大変。・・・でも大変なのは自然だけじゃあないんだ。シルクロードを旅するとき大変なのはまだある。・・・シルクロード沿いにはたくさんの

   国があったね。もし君たちがその国の王様だったら、自分の国を通っている道をたくさんの高価な品物をもった商人が通っていたらどうする?。

生徒:「襲って品物をかっぱらう!!」(爆笑!!)「それじゃあ盗賊だよ!!」

教師:うん。王様の軍隊はしばしば盗賊にはやがわりするんだね。・・・・他にはどうする?。

生徒:「関所をつくって税金をとる!!」

教師:どんな税金をかけるの?。

生徒:「人一人いくらとか、馬の数とか荷物ごとに税をかける!!」

生徒:「それじゃ商人は儲からないじゃあないか。」

教師:そう。通る国々で税金をかけられたんじゃあ商人のもうけは少なくなるね。もちろん盗賊にあえばもうけはパー。命さえも危ない。

生徒:「貿易って大変なんだ」

教師:そうだね。・・・ではもう1つ問題。馬やラクダよりももっとたくさんの品物を運べて安全で、しかも関所を通らなくて良い方法はないかな?。

生徒:「・・・・・・・・・?。」「あっつ、船だ!!!」

教師:そう。船。だから地図にあるように海にも交通路ができてくるんだ。・・・海のシルク・ロード。

生徒:「でも海賊はいるよ!」「嵐にもあう!!!」「台風!!!」

教師:そうだね。大変な事にはかわりはないか。・・・・・じゃあ次に教科書のp72・73の地図をあけてごらん。これは13世紀。ちょうど鎌倉時代の世界

   なんだけど。

生徒:「あれっつ、ずいぶん変わっている!」

教師:そう。500年たつと世界はずいぶん変わっている。この地図の青い縁取りをした国は何?。

生徒:「元!!」「モンゴル人の勢力範囲!!!」

教師:そう。モンゴル帝国とも呼ばれているね。中国では元と呼ばれている。・・・・さて8世紀の地図とこの13世紀の地図とを比べてみよう。・・・・

    そこで問題です。13世紀にモンゴル帝国ができたことで世界はどう変わったか。・・・自分の考えをノートに書いてください。

(各自ノートに自分の意見を書く)

教師:では、いいかな。・・・・・はい。○○くん。

生徒:「はい。イスラム帝国とか唐とか東ローマ帝国とかがなくなっています。」

生徒:「東ローマ帝国はまだあるよ!」「あっつ、ほんとだ。小さくなっている!」

教師:そうだね。・・・・・他にあるかな?。・・・シルクロードの地域に注目してごらん。・・・・・はい■■さん。

生徒:「はい。シルクロードの地域がほとんど1つになっています。」

教師:そう。シルクロードの世界がほとんど一つの国に統一されていますね。・・なんという国?。

生徒:「モンゴル帝国!!」「元!!!」

教師:そうだね。・・・・ということはシルクロードの貿易は今までとどう違ってくると思いますか?。

生徒:「・・・・・・・・?。」「あっつ、やりやすくなる!!!」

教師:はい。××さん。もうちょっとくわしく説明してください。

生徒:「はい。・・・・国が一つになったということは、税金をかける王様が一人になったのだから、前よりも貿易の利益が増えると思います。」

生徒:「はい。違うと思います。」

教師:□□くん。どうぞ。

生徒:「はい。僕が王様だったら、国中のあっちこっちに関所を立ててそこを通る商人からどんどん税金をとって行くので、商人はそんなに儲からない

    と思います。」

生徒:「そんなことしたら商人が通らなくなるよ。」

生徒:「大丈夫だよ。絹やコショウは中国やインドでしかとれないんだから・・・。商人はいなくならない。」

生徒:「どっちが正しいの?。」

教師:さあどっちかね。・・・・・・じゃあ資料を読んでみよう。資料を配ります(資料Cモンゴル帝国の政策)

<地獄の沙汰も金次第>    資料C モンゴル帝国の政策

 ○駅・駅伝制度

   モンゴル帝国は全ての道路に「駅」を設けそれを結ぶ「駅伝」制度をつくった。

   ★イタリアの商人マルコ・ポーロは語る(東方見聞録より)

     大ハーンの使者が都を出発すると、どの道をとっても40キロごとに駅にであう。…あ

    る駅では400頭もの馬が使者用にいつも用意されている。…また大ハーンの命令で駅と

    駅との中間には5キロごとに村が置かれ、飛脚を勤める人が住んでいる。…次の村につ

    くと代わりのものが持ってきた手紙を受け取り走り出す。…急ぎの通知のときは馬を使

    う。彼らは一晩に300キロは走る。

   ★イタリアの宣教師ポルテノネは語る(東方旅行記より)

     どの駅でも旅行者は地位のいかんを問わず、ただで2回の食事をとるよう定められて

    おり、急ぐときは馬でなくラクダで出発した。

 ○海外貿易をつかさどる役所をもうけた

     海外貿易を行いたいものには「船」と「資本」を貸した。

 ○海外貿易を許可制にした

     モンゴル帝国は各地の貿易港には役所を置き、役所の許可を得たものにしか海外貿易

    はさせなかった(国と国との付き合いのある国の商人に許可した)。

     そして許可なく海外貿易を行う商人をとりしまった。

教師:モンゴル帝国ではシルクロードのどの道にも駅を設けたとかいてあるね。そして旅行者はどの駅でもただで泊まれただで2食食べられると書い

   てある。ということは・・・・・・シルクロードを旅する人の費用は・・・?。

生徒:「ほとんどただ!!!」

教師:そう。ただ。・・・ということはモンゴル帝国ができてシルクロードの貿易はどうなった?。

生徒:「盛んになった!!!!」

教師:そう。盛んになった。

生徒:「先生、質問!!」

教師:はい。××くん。何ですか?。

生徒:「モンゴルの王様は商人が旅をするのをただにしたということは、商人に税金をかけなかったのですか?。」

教師:うん。・・・・どうだろうね。・・・皆はどう思う?。・・・はい。○○さん。

生徒:「はい。税金をかけたとおもいます。」

教師:じゃあ旅の費用をただにしたことはどういうこと?。

生徒:「はい。旅の費用をただにすればたくさんの商人がモンゴルにやってきます。だからたくさんの商人から少しずつ税金をとれば、全体としては王

   様の所に入る税金は多くなります。」

生徒:「なるほど!!!」「頭いい!!!」

教師:そう。そういうことだね。モンゴル帝国をつくったモンゴル人というのはシルクロードの地域で遊牧をやっていたんだ。

生徒:「遊牧って?。」

教師:なんだと思う?。字から考えて。・・・牧の字は?。

生徒:「牧畜!!!」

教師:そう。牧畜。・・・家畜を飼って育てることだね。・・・それに遊ぶという文字がつくと・・・・?。

生徒:「・・・・?」「あっつ、わかった!!」

教師:はい。△△くん。

生徒:「あっちこっち草のあるとこを移動して家畜を飼う事です!!」

教師:そう。正解。・・・そして彼らは育てた家畜を売ったり、肉や皮、そして乳製品を売って、それで自分たちのつくれない小麦や布や金属などを買っ

   て暮らしていたんだね。だから商業がどんなものか良く知っていた。・・・でもモンゴルの国は13世紀になるまでは一つではなく、いくつかに分か

   れて闘っていた。ところが13世紀のはじめにジンギス・カーンすという人が現れてモンゴルを統一した。

    そして彼はモンゴルの国を統一するとシルク・ロード沿いに軍隊を進めていっ   てついにはシルク・ロード沿いをほとんど、東は朝鮮・中国

   から西はヨーロッパまで。そして南はインドまでを一つの国に統一したんだ。

    だから統   一した目的はシルクロード全体からあがる利益が目的だったんだね。そのため、貿易が発展するように駅をつくり、利用する人

   はただにし、そ   のうえ海のシルクロードでも、貿易をしたいものには「船」と「資本」を貸した。

生徒:「資本って何?。」

教師:うん。貿易をする元手になるお金だ。お金まで貸して貿易を盛んにさせたんだね。・・・・ただ陸の貿易と違って、海の貿易には条件があって、

   その条件を満たした国の商人にしか貿易を許さなかった。・・・その条件tって何?。

生徒:「モンゴル帝国と国と国の付き合いのある国!!!」

生徒:「国と国との付き合いって何?。」

教師:国と国とが仲良くなって付き合うと言う事。この時代は強い国の王様にに他の弱い国の王様が家来になってその家来の王様が御主人の王様

   に贈り物をするという形で貿易が行われたんだ。

    ほら。奈良時代の日本の天皇も中国の王様の家来になって贈り物を贈る御使いを中国に送っていただろ?。

生徒:「・・・・・・・・・?。」「あっつわかった!!」「遣唐使!!!!」

教師:そう。遣唐使。あれって贈り物を贈る御使いという形をとった貿易なんだよ。・・・つまりモンゴルの王様も自分の家来になった国のものにしか貿

   易をさせなかったということだ。

    じゃあ、ここで問題。・・・・この時代、日本とモンゴルとは仲良くしていたか?。

生徒:「・・・・・・・・・・・?。」「していない!!」

教師:はい。××くん。くわしく説明して。

生徒:「はい。この時代の日本はモンゴルと戦争していたので、仲良くしていないと思います。」

教師:そう。正解です。・・・この時代モンゴルは元と呼ばれていた。その元と日本は戦争していた。

生徒:「あっつ、元寇だ!!!」「良く知ってるね!!」

教師:そう。元寇です。・・・・・教科書に説明と資料があったね。・・・・教科書のp70・71を開けてください。・・そこに元との戦争の様子が書かれている

   ね。・・・図1のような経路で元は日本に攻めてきた。

生徒:「すごい数だ!!」「2万3千人!!!」

教師:それは1回目の文永の役のときだ。・・・モンゴルの王様でフビライ・ハーンと言う人が日本の天皇に「家来になれ。ならなければ攻める」という

   手紙を送ってきたのだ   けど天皇は中身も見ないで日本で一番強い力をもった人のところへその手紙を送ってしまった。

生徒:「一番強い力を持った人って?。」

教師:だれだとおもう?。

生徒:「武士!!」「あっつ将軍だ!!」「鎌倉幕府!!!」

教師:そう。鎌倉幕府。・・・この時の将軍は御飾りで、そのときの幕府の中心は執権という職についていた北条時宗という人。

   時宗はなんとモンゴルの使者二人の首を切り、最後の一人にその首を持たせてモンゴルに送り返した。

生徒:「攻めて来いって言ってるのと同じジャン。」

教師:そう。・・・そしてモンゴルは攻めてきたというわけ。・・・そのときの戦いの様子がそのとなりの絵だ。図2を見てご覧。

教師:左側がモンゴル兵。右側が鎌倉武士。・・・その間で破裂しているのが・・・?。

生徒:「てっぽう!!!」

生徒:「鉄砲なんかあったの?。」

教師:うん。今の大砲だね。花火の玉みたいのを火薬を入れた筒につめて、横に向けておいて火をつけると、ドーンと飛ぶ。・・・あとは地面にあたる

   と花火が破裂するみたいに地面でバーンと吹っ飛ぶ。

生徒:「玉やー!!!」(爆笑!!)

教師:はじめてのてっぽうの音でビックリして鎌倉武士の乗った馬は暴れだし、そこをモンゴル兵の弓矢が襲って馬の体のあちこちに刺さり、馬は・・

生徒:「足をあげて大暴れ・・!」

教師:そう。鎌倉武士は一人で家来数人をつれて何千という敵の大群にかってに突っ込んでいくので、この絵の武士のようなめにあって馬からおっこ

   ちて討ち取られたり怪我をして大苦戦。この日は海岸をモンゴルに乗っ取られて逃げるありさま。

生徒:「それで負けちゃったの?。」

教師:いや、勝った!。

生徒:「どうやって!!」

教師:うん。モンゴル人は原っぱを馬で走るのは得意だけど海を船で渡るのはできない。・・そこで征服した朝鮮、当時は高麗といったのだけど、そ

   の高麗の人たちに船をたくさん作らせたんだ。・・・ところが高麗の人たちはその船に細工をした。木と木とを組み合わせた部分を弱く外れやす

   くつくっておいたんだ。・・・そんな船とは知らずに高麗の人たちに運転させた船に乗ってモンゴル兵はやってきて、一日目の戦いに勝ってとりあ

   えずその晩は船に戻って明日また攻めようということになった。大将の一人が鎌倉武士の矢を受けて怪我をしていたのも理由らしい。

    その晩ちょうどそこを大きな低気圧が通過し、風や波が強く海は大荒れだった。そのためモンゴル兵が乗ってきた船は・・・

生徒:「バラバラ!!??」

教師:そう。バラバラ。・・・残った船は一目散に逃げて行ったというわけ。

生徒:「なーんだ。台風のおかげで勝ったんだ」

教師:うん。それと船を弱く作った高麗の人のお陰。・・・で2回目はこの時の戦に学んでp71の図3ようなものを海岸に作ったんだよ。

生徒:「石垣?」

教師:そう。石垣。・・・高さはどのくらいかわかるかな?。・・・絵に書かれた人の背の高さと比べてみると・・・・・

生徒:「1m!!!」「1m50cm!!!」「2mはないよ!!」

教師:そう。約1.5mの石垣を九州の中心である太宰府の前の海岸。今の博多のあたりの海岸一体にこのような石垣を築き、モンゴル兵の馬が飛

   び越えられないようにしたんだ。

生徒:「それくらい飛べるんじゃない?。」

教師:うん。今の馬ならね。・・でも当時の馬はモンゴル馬っていって背が低いんだ。馬の背中の高さがせいぜい1m30cmくらい。それに鎧を着た人

   を乗せているんで1m50cmでも飛べないんだ。

生徒:「こんどはそれで勝ったの?。」

教師:うん。なんとか上陸は阻止した。最初にきた4万のモンゴル軍はね。・・・そこでモンゴル軍は中国から来るモンゴルの援軍10万が来るのを待

   つ事にしたんだ。

生徒:「すごい数だね」

教師:そう。すごい数。・・・・そして中国からの援軍が来たところで合流した。そこを鎌倉武士たちは船で襲って火をつけてりしてモンゴルの船をそれ

   以上太宰府に近づけさせなかった。・・・・その世そこを大きな台風が襲い・・・・

生徒:「またバラバラ??」

教師:そう。大部分が沈んだ。・・残った船には武士たちが船で襲って焼いた。・・・こうやって勝ったんだよ。・・・・日本は元・モンゴルと戦って勝った二

   つの国の一つ。

生徒:「もう一つはどこ?」

教師:ベトナムだ。教科書の地図では安南と書いてある。

生徒:「日本って強いんだね。」「強くないさ。台風とむこうの船が弱かっただけだろ!!!」

教師:でもどちらにせよ日本はモンゴルに勝ってしまった。・・・・そして3回目があると考えた鎌倉幕府は西日本の武士たちを博多にあつめてそのあ

   とずっと戦いにそなえていたんだ。・・・・ということは日本とモンゴルは仲良く・・

生徒:「してない!!!」

教師:そう。・・・・ということは日本の商人はモンゴルとの貿易には参加する事が・・・

生徒:「できない!!!!!」

教師:そこで問題です。モンゴルと国と国との付き合いのない日本の商人はどうやtってこの世界貿易に参加しただろう。

生徒:「そんなに儲かったの?。」

教師:うん。儲かったんだ。そのところは次の時間にやるけれど、・・・とりあえず当時の日本の商人になったつもりで考えてごらん。

(各自ノートに自分の意見を書く)

教師:いいかな。・・・・・はい。□□さん。

生徒:「はい。私はモンゴルと付き合いのある国の人に頼んで貿易をしてもらったと思います。」

教師:たとえばどの国ですか?。

生徒:「たとえば、中国とか朝鮮の人です」

教師:なるほど。・・・・他には・・・・はい、◎◎くん。

生徒:「はい。ぼくはモンゴルと付き合いのある国の人に化けて貿易をやったと思います。」

生徒:「どうやって化けるんですか?。」

生徒:「中国とか朝鮮の人なら化けるのは簡単です。弥生系の人なら中国や朝鮮の国の人と顔はそっくりだから簡単に化けられます。」

生徒:「なるほど!!!」

生徒:「僕みたいに二重まぶたの縄文系の人は?。」

生徒「縄文系の人はもっと南の国から来た人だから南のフィリッピンとかインドネシアとかインドの人に化ければ言いと思います。」

教師:なるほど。名案だ。・・・・でもばれたらどうしようね。

生徒:「逃げる!!!」「戦う!!!」「襲う!!!!」

教師:うん。教科書のp78を開けてそこの図1を見てごらん。

生徒:「あっつ、火をつけている!!!」「何か盗んでいるよ!!!」

教師:そうです。こっそりモンゴルに占領された中国に貿易にいった日本の商人は貿易を断られたりするとこうやって中国の村や町を襲って金目の

   ものを奪い取って来るのです。

生徒:「悪党だ!!!」

教師:そう。悪党。・・・ただし船に乗って町や村を襲う悪党。・・・こう言うのをなんという?。

生徒:「海賊?」

教師:そう。海賊。・・・・・こうやって日本の商人たちは中国や朝鮮の海岸を数百年にわたって襲いつづけ、その恐ろしさに中国や朝鮮の人たちはこ

   の海賊のことを倭寇と名づけたんだ。・・・・こうやってモンゴル・中国と国と国との付き合いのなかった日本の商人たちは海賊となって世界貿易

   に参加したんだね。そして日本にもたくさんの外国の品物が入ってきて外国のお金も入り、日本でも商売が盛んになったんだ。このへんの詳し

   い事は次の時間にやりましょう。今日はこれでおしまい。


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