2000年度授業記録 03.7.18更新        続きの2001年度授業の記録は⇒ここ


★年貢さえすませば百姓ほど楽なものはない★ 指導案

 江戸幕府の成立とそれによる日本の統一の意味をいかにとらえるか。この問題を、鎌倉時代以来続いた長い戦乱の世の中の終焉という観点からとらえ、中世=自力救済の社会の豊さの裏がわにある危うさを見る事を通じて、「法の下の平和」の意味をつかむ。

1 このごろ都にはやるもの 鎌倉幕府の滅亡は、異なる政治展望を持つ勢力の共同行動によって行われた。そのためこれ以後の時代は、政治的・社会的な主導権争いとなり、長い闘いの世の幕開けとなったことをつかむ。NEW!03.4.24
都が燃える! 権力がより下位の者に移って行く下剋上の世の中になったことを象徴する事件である応仁の乱の中で、都を焼かれた民はどのようにして暮らしを守ったか。自力救済の時代の幕開け。NEW!03.5.3
百姓の持ちたる国 鎌倉から江戸時代までの約400年間続いた戦争の実態をつかみ、その中で村人はいかにして暮らしを守ったか。自力救済の実態をつかむ。 NEW!03.5.11
天下布武 戦国大名の登場の意味を信長の事跡を参考にしてとらえ、それが権力の統一による「領国の平和」をめざすものであったことをつかむ。NEW!03.5.18
鳴かぬなら殺してしまえ 戦国大名は権力の統一のために何をしたか。信長の叡山焼き討ちや一揆鎮圧の持つ意味をつかまえる。NEW!03.6.4
国土安全・万民快楽 秀吉の出した刀狩令を彼が大名たちに出した総無事令との関連でとらえ、「法の下での平和」の意味を、刀狩シュミレーションを通じてつかむ。NEW!03.6.18
文武弓馬の道 江戸幕府の制定した「武家諸法度」の意味をつかみ、なぜ大名・武士が厳しく統制されたかを考える事を通じて、「法の下の平和」の実態を知る。NEW!03.6.28
憂世から浮世へ 江戸時代農民の生活が前代とは違って豊かなゆとりのあるものであった事実をつかみ、その背景を考えることを通じて、「慶安の御触書」の意味を問い直す。NEW!03.7.18

★地獄の沙汰も金次第★03.4.18更新 指導案

 鎌倉・室町時代は貨幣経済が多いに発展し、そのことが社会的基調となっていく中で社会関係も政治も変動して行った。この鎌倉・室町時代の経済と社会の変化をさぐることを通じて、中世という時代をつかむ。

一番偉いのは誰? 貴族と武士との争いが続く鎌倉・室町時代は同時に金が全ての時代でもあった。この事実を日野富子などの行動を通じてつかむ。
いざ帆を上げよ!(1) モンゴル帝国の成立によって隆盛をほこった東西貿易。このことに日本の商人はどう対応したのかを考える。
いざ帆を上げよ!(2) 倭寇の実態と貿易の様子をつかむことを通じて、なぜ勘合貿易が始まったのかを考える。
焼け石に水 御家人が借金をするようになった背景をつかみ、永仁の徳政令でもって窮迫した御家人の生活は救えるのかを考え、貨幣経済の浸透の様をつかむ。
神仏などクソ食らえ! 悪党とは何かを「悪」の言葉のイメージをもとに考え、その実態を知ることから、それが現れた背景をつかむ。
ここ掘れ!ワンワン! 鎌倉から室町にかけての市の変化をつかむ事を通じて、その社会的背景を考え農民や職人・商人の暮らしの変化をつかむ。
一寸先は闇 当時の村は年寄りという指導者と寄り合いという会議をもち、掟と堀とで守られていたものであることを知り、その背景をさぐることで、鎌倉室町時代の社会・政治闘争とのかかわりをつかむ。NEW!03.4.15
地獄の沙汰も金次第 土一揆が幕府に徳政令を要求する過程を知り、その要求の背景と幕府がそれを受け入れた背景を推理する事を通じて、金こそ全ての社会であったさまをつかむ。
NEW!03.4.18

☆泣く子と地頭には勝てぬ☆NEW!00.12.03更新 指導案

鎌倉時代は「武家政治が始まった」時代と教科書には書かれ、まるで都の天皇や貴族は力を失ったかのような感をうける。しかしこれは江戸時代の武家政治のイメージの投影にすぎず、これでは古代から近世・近代への過渡期としての中世の性格もつかめない。この単元では武士の発生から成長の過程を詳しく追い武士の実態の変化と心情の変化を追いながら、12世紀末に成立した「鎌倉幕府」なるものの実態をつかみ、それが単に武士に徴税の代理権と警察権を認可し、そのための兵糧米の徴収を一部地域で認めた体制に過ぎなかった事。そしてその「幕府」の存在すら認めなかった王朝国家との戦争に勝ったことで、法体制を無視して天皇・貴族の権利を侵食する長い中世の幕開けとなったことを学ぶ。            

鎌倉時代は誰の世? 鎌倉時代は「武家政治の始まり」という通常の理解を一度ひっくりかえしたところから、鎌倉時代とはいったい何だったのかという問題意識を作る。NEW!00.9.24
武士って何屋さん? 武士の仕事は何か。絵巻物から武士の暮らしを知り、武士の館がどんな所にあったかを推理する事を通じて、武士の仕事を確認する。NEW!00.10.01
おれたちに逆らうやついたの? 平将門の乱。この事件の背景と経過を追いながら、将門が何をしようとし、それがどの人々のどんな願いを実現しようとしたものであったかをつかむことで、当時の貴族・武士・農民の関係をつかむ。NEW!00.10.06
国司は転んでもただでは起きぬ 国司はなぜ税を多くとったり自分のものにしたのか。下級貴族と上級貴族の違いを手がかりとして国司の横暴の背景を考え、あわせて農民や武士の立場をつかむ。NEW!00.10.09
侍はさぶらふ(従う) 侍の語源をヒントに、なぜ武士が上級貴族の家臣になったのかを考える事を通じて、武士と国司、国司と上級貴族の関係をつかむ。NEW!00.10.09
南無阿弥陀仏 今昔物語の悪人往生の話しをヒントに戦いに明け暮れる武士の心情を考える。NEW!00.10.15
侍が武者になる日 侍が武者と呼ばれるようになったわけを平家物語の殿下の乗合の話しを手がかりとして考え、保元・平治の乱が武士が自分の力に目覚めるきっかけとなったことをつかむ。NEW!00.10.30
平氏につくかつかざるか 清盛と後白河の対立の原因を考え、以仁王の命令に従うかどうかをシュミレーションすることを通じてこの時代の武士が何を考えていたのかを追及する。NEW!00.11.04
頼朝様ばんざい!! なぜ関東の武士たちは頼朝に味方したのか?。この問いを幕府ができたことで支配のしくみや武士の暮らしがどう変わったかをヒントにして考える。NEW!00.11.25
10 将軍はなぜ殺された? 3代の将軍の死の謎にせまることで、御家人にとって幕府とはなんだったのかをつかみ、同時に天皇貴族にとって幕府とは何だったのかをつかむ。NEW!00.11.26
11 後鳥羽上皇につくかつかざるか 承久の乱シュミレーション。乱にいたる上皇と北条氏の攻防を知り、上皇につくか北条氏につくかを議論することで、武士にとっての幕府とは何であったのかを考える。NEW!00.11.26
12 泣く子と地頭には勝てぬ 承久の乱に勝利して西国に新たに地頭になって赴任した地頭たちはそこで何をしたか。この問題を当時の天皇・貴族と武士との関係の逆転現象を背景として推理し、鎌倉時代とは領地を巡る天皇・貴族と武士(地頭)との壮絶な争いの幕開けであったことをつかむ。NEW!00.12.03

★つるばみの衣★NEW! 00.9.23更新 指導案

律令制国家の成立はふつうは「天皇中心の統一国家」をつくるためといわれるが、その国際的背景や、この国家が誰のためのものかについてはあまり検討されることがない。この単元では律令国家の成立過程を追いながら、その国家のしくみを実態に即してとらえ、かつ万葉集に残された歌を手がかりとして民衆の生活のありかたをとらえ、律令国家とは誰のための国家だったのかを考える。

大仏の見た物は? 奈良時代は大仏だけではなく多くの巨大健造物が作られた事実をつかみ、大仏をつくるよう命じられた人々はどんな思いで作ったのかを考え、本単元の学習課題をつかむ。NEW!00.6.18
大王から天皇へ 「大和王権」のしくみと「律令国家」のしくみとを比較し、律令国家へと変える事で何が良くなるのか考え、律令国家形成の動機をつかむ。NEW!00.6.25
聖徳太子のなやみ 律令国家形成までの歩みを振り返り、そこに到るまでには多くの闘争があった事実をもとに律令国家形成の意味とその背景をさぐる。NEW!00.6.30
律令国家を動かしているのは誰? 律令国家の中枢である太政官と天皇の関係の検討から、実際にこの国家は誰が動かしているのかをつかみ、併せてその人々の生活を知り、律令国家は誰のためのものかをつかむ。NEW!00.7.02
憂しき世の中 万葉集の貧窮問答歌を手がかりに、庶民の生活を推理し、その実態にせまる。NEW!00.7.08
鳥になりたい 大化の改新の薄葬令を手がかりとして、なぜ大規模な墓の建設がなくなったのに民衆の生活は苦しいのかという問いを考え、奈良時代の時代性格を推理する。NEW!00.7.21
一枝の草、一握りの土 大仏建立の詔に込められた聖武天皇の願いを、彼をとりまく貴族層の人間関係や当時の時代状況をもとに推理し、大仏建立に表された時代の性格をつかむ。NEW!00.9.17
つるばみの衣・・・・・・ 今までの学習を基礎に、「つるばみの衣は人みなことなしと、言いし時より着欲しく思おゆ」の歌に込められた民衆の思いを想像し、律令国家とは誰のものかについての考えをまとめる。NEW!00.9.23

★日本人はどこからきたの?★NEW!  指導案

日本人の顔には「縄文顔」と「弥生顔」とがある。このことを手がかりとして、縄文時代以降の渡来の波をたどりつつ、日本人と日本文化の成り立ちについて考える。

君は縄文、それとも弥生? 日本人には「縄文顔」「弥生顔」の2種類の顔があることを知り、自分たちの顔を分析し似顔絵をつくってみる授業。この作業を通じて日本人には様々な顔があることを知り、その分布にも地域的な違いがあることを知る。NEW!00.5.20
海の大動脈 北海道の貝塚から出た「南の貝の腕輪」を手がかりとして、縄文人のルーツをたどる授業。NEW!00.5.21
尾張百年戦争? 弥生文化の特徴である「稲作」「金属器の使用」と、稲作のルーツの資料を手がかりとし、弥生人の渡来と在来の縄文人との間に何が起きたのかを考える。NEW!00.5.26
今来の才伎者(てひと) 新選姓氏録と日本書紀の渡来の記録とを手がかりとして、5世紀における朝鮮からの大量の渡来の実態をつかみ、渡来の理由を考える授業。NEW!00.5.28
世界帝国 奈良時代の貴族の生活はありとあらゆる面で中国化されていることを知り、困難な中でも必死に中国文化が学ばれた事実を手がかりとして、7・8世紀の中国・朝鮮・日本の状況をつかむ。NEW!00.6.04
日本人はどこから来たの? 数次にわたる渡来の事実と、「縄文顔」の多い東北・北海道・沖縄が日本に統合されて行く過程とを見る事により、「なぜ日本人に縄文顔と弥生顔とがあるのかを」まとめる授業。NEW!00.6.04

★パンドラの箱は開かれた!★ 指導案 

文明論を考える授業。文明とは高度な技術の発達とともに都市が成立し、人間社会に階級が生まれ国家が成立した段階をいう。動物の群れの意味を手がかりとして、国家・階級・王の役割などを考え、人類が文明の段階に達したことの意味を考える。

3人寄れば文殊の智恵@ 動物がなぜ群れを作っているのかを考え、それを手がかりとして人間の国家という群れの存在の意味を考える授業。単元のテーマである「人間はなぜ国家という巨大な群れをつくったのか?」を考える、単元の導入としての授業。00.4.22
3人寄れば文殊の智恵A 前時の続き。国家(国)を作る意味を自分たちの経験に基づいて考える。00.4.23
神と墓と奴隷@ 国家が生まれたころ=文明の時代を、各地の文明の様子を教科書でつかみ比較することで、文明の特徴をとらえ、国家の持つ意味を深めて行く。00.4.23
神と墓と奴隷A どの文明にも共通点として王・奴隷という身分があることをもとに、王・奴隷の役割を考える。00.4.29
女王卑弥呼を見た! 日本はどの時代から文明に入ったのかを、縄文・弥生・古墳の時代の様子を教科書でつかみ、文明の特徴に基づいてそれを検討する。文明の意味を深めるとともに、発見によって歴史は変わることをつかむ。00.5.03
文明の功罪 パンドラの箱の神話を手がかりに文明の功罪を論じ、人間が文明を持ったことは幸福だったのかを考える。00.503

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