日本人はどこから来たの?@ 

君は縄文それとも弥生?

 


教師:では今日から日本人と日本文化の成り立ちについて学習したいと思う。(顔の絵を二枚貼る)

生徒:「なにそれ!」「うわあっ、○○くんそっくり!!」「違うよ△△くんのほうが良く似ているよ!」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

教師:これはね、日本人に多い顔の形だよ。左側が縄文顔。右側が弥生顔。日本人はどちらかの顔をしているか、この中間で両方が混じった顔をし

   ているかなんだ。じゃあ、先生はどっちかな?(と言って、二つの顔の絵の真中に立つ)

生徒:「あっつ、縄文だ!!!!!!」

教師:どうして縄文顔なの?

生徒:「まゆはげじげじ眉毛だし」「目は二重で大きいし」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

教師:そうだね。でも違うところはない?。もっとよく比べてごらん。

生徒:「あっつ、鼻が違うぞ!!!」「口も縄文じゃあない!!」「耳も弥生だ!!!」

教師:そう。まゆと目は縄文だけど、鼻と耳と口は弥生だし、顔の輪郭も弥生だろ。

生徒:「ほんとだ」「弥生だ!!」

教師:というぐあいに、先生は弥生と縄文とが混じっている。今日はこれから班に分かれてお互いの顔を観察してもらい似顔絵をかき、自分は縄文

   顔なのか弥生顔なのかを確かめてもらいます。その作業に入る前に、もう一度縄文顔と弥生顔との御互いの違いを確認しておこう。まゆで見る

   と縄文顔と弥生顔はどう違うの?。

生徒:「縄文はまゆが太い!!」「げじげじまゆ毛!」「弥生はまゆが細い!!」

教師:そうだね。じゃあ、目は?。

生徒:「縄文は目は丸い!!」「弥生の目は細い!!」

教師:それだけかな?。もっとよく見てご覧。

生徒:「あっつ、二重まぶた!!!」

教師:どっちが?

生徒:「縄文!!」「弥生は一重だ!!!」

教師:そのとおりだね。そしてもう一つ違いがある。弥生顔はまゆと目とが釣りあがっているんだね。

生徒:「ほんとだ!!」「つりあがってら!!」

教師:では、鼻を見るとどう違うかな?。

生徒:「縄文のほうが鼻が大きい!!」「弥生のほうが鼻が小さい!!!」

教師:そうだね。正確に言うと、鼻の小鼻のほうなんだね。縄文顔は小鼻が大きく、弥生顔は小鼻が小さい。それともう一つ、鼻の穴が違う。

生徒:「ほんとだ、違う!」「縄文は穴が丸見え!!!」

教師:そのとおり。縄文顔の人は正面から見たとき鼻の穴がばっちり見えるけど、弥生顔の人は鼻の穴があまり見えないんだ。それでは次は口だ。

生徒:「縄文は、唇が分厚い!!」「弥生は薄い!!!」

教師:そのとおりだ。縄文は唇がぶあついんだね。こういう唇をなんていったっけ?。

生徒:「たらこ唇!!!!!!!!!!」

教師:そうだね。では耳はどう違う?。

生徒:「縄文は耳が大きい!!!」「弥生は耳が小さい!!!」

教師:それだけかな。

生徒:「あっ、発見!!。縄文は耳たぶが大きいけど、弥生は耳たぶが小さい!!!」

教師:そのとおりだ。この耳たぶが大きい耳をなんていたっけ?。

生徒:「福耳!!!!!」

教師:そのとおりだね。福耳だ。そしてもう一つ。縄文顔の人の耳は前から見ると立っているので耳が良く見えるけど、弥生顔の人は耳が寝ているの

   であまり見えないんだ。

生徒:「ほんとだ!!!」「立ってる!!」「私寝てる!!」「ぼくもだ!!!」

教師:最後は顔の輪郭だね。どうちがう?。

生徒:「縄文は丸い!」「弥生は縦に長い!!」「長丸型!!!!」

教師:そのとおりだね。正確に言いうと、頭の幅と長さの関係だね。縄文顔は顔の長さに比べて幅が広い。弥生は顔の長さに比べて幅が狭いんだ。

   では二つの顔の違いはつかめたね。じゃあ、班の仲間の顔を観察してどっちなのか確かめて似顔絵を書こう。そのさいに、まず最初に顔の部

   品ごとに観察して、それぞれが縄文なのか弥生なのかを、ノートにメモってみよう。そのほうがあとで似顔絵を書くとき簡単だ。顔の部品を組み

   合わせていけばいいんだからね。じゃあ、席を移動して、はじめ!!!。

(班で互いの顔を観察中。もう教室は大歓声。男も女も関係なく、互いに顔を観察している。観察が終わると似顔絵書きに夢中。自分だけ

丁寧にきれいに書いて、他の人のはもうメチャクチャに書いて怒られている場面もあり。)

教師:ではそれぞれ書けたかな。じゃあ、座席を戻してください。最後にまとめをしよう。その前に自分の顔がどっちかわかったかな。全部で6つの部

   品があるわけだが、その一つ一つが縄文か弥生かを確かめよう。全部縄文なら100%の縄文顔。同じく全部弥生なら100%の弥生顔。そして混

   ざっている人は、どちらが多いかを判断しておいてください。では聞きます。手を上げてください。全部縄文の人。・・・・・縄文が多い人。・・・・・・

   ほとんど半々の人。・・・・・・弥生が多い人。・・・・・・最後に全部弥生の人。

(この結果はクラスによってまちまちである。でも全体としての傾向はある。完全な縄文顔と弥生顔は少数。あとは混ざっている。そして学

年全体としてみれば、縄文が多い顔の人が多い。)

教師:この顔の割りあいは地域によって違うんだ。関東地方は縄文顔の多い地方。そして沖縄と北海道も縄文顔が多い。西日本と東北地方の日本

   海がわに行くと、弥生顔が多いんだそうだよ。

生徒:「なんで、地域によって顔が変わるの?。」

教師:そう。そこが問題なんだ。日本人には違う顔があるということも謎だが、なぜ地域によって顔が違うかも謎なんだよ。この単元ではこの謎をとく

   ことを目標にやっていきます。次の時間は縄文顔はどこから来たかについて。じゃあ、今日はおしまい。

 


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