<黄金の島・ジパング>F眼は世界に!


教師:さて今日は、この単元のまとめに入ります。まず最初に、ノートの「鎖国の実態」の所の@からBの問いの答えを出してください。

(各自復習問題にとりくむ)

○鎖国の実態  @貿易の場所は?   A貿易の相手国は?   B貿易に参加できた日本人は?

教師:では答えあわせをしておこう。・・・・@の貿易の場所はどこ?。

生徒:「長崎!!」「出島!!」「長崎の出島!!」

教師:そう。長崎という港町の海に作った人工の島。出島でだけ貿易が許可されたんだね。

    じゃあ、次のA.貿易を許された相手国はどこ?。

生徒:「オランダだけ!」「違うよ。中国もだよ!。」

教師:そう。出島で貿易が許されたのは、ヨーロッパの国ではオランダだけ。そしてそれ以外には中国だったね。

生徒:「スペインやポルトガルは許されなかったんだっけ?。」

生徒:「キリスト教を広めて日本を征服しようとしたから貿易は禁止されたんだろ。」

生徒:「あっつ、そうか。」

教師:それではB。貿易に参加できた日本人とはどんな人?。

生徒:「商人!!」「大名!!!」「幕府の許可を得た人!!!」

教師:どれが正しいの?。

生徒:「幕府の許可を得た人!!」

生徒:「質問!!」

教師:はい。##くん。何ですか?。

生徒:「はい。商人って答えだけじゃいけないんですか?。それと大名ではどうしていけないんですか?。」

教師:うん。それは幕府がなぜ貿易を制限したのかということに関係するね。例えばなぜ大名には貿易を許さなかったのか?。・・・はい。◎◎さん。

生徒:「はい。大名に自由に貿易させると、外国と貿易して金儲けをして、それで武器などを買って、幕府に反抗すると困るからです。」

生徒:「はい。補足!!」

教師:はい。■■くん。

生徒:「はい。大名が武器を手に入れたりして強くなると、また日本に戦争がおき、戦国時代に戻ってしまいます。そうすると、武士も農民も商人も職人も、みんな穏やかな落ち着いた豊かなくらしが出来なくなるからです。」

生徒:「もう一つ追加です!。」

教師:はい。&&さん。どうぞ。

生徒:「はい。大名が強くなって戦争が起きると、日本を植民地にしようとしているヨーロッパの国々に付けこまれて、日本が植民地になってしまうからです。」

生徒:「はい。今の&&さんの意見に質問!。」

教師:はい。##くん。どうぞ。

生徒:「はい。ヨーロッパの国が日本を植民地にしようとしているのなら、なぜオランダは許されるの?。」

生徒:「それは、オランダという国は日本とは貿易をして利益をあげることしか目的にしていなかったから、貿易しても危険はなかったからです。」

生徒:「もう一つ質問です。」

教師:はい。##くん。何ですか?。

生徒:「ということは、貿易を許されたのは、幕府の許可を得た商人だけということですよね。」

生徒:「そうだ。それが、どうかしたか!」

生徒:「じゃあ、なんで商人にも幕府の許可がいるの?。自由に貿易させればいいじゃん。」

生徒:「そんなの簡単じゃん。」

教師:はい。▼▼くん。どうぞ。

生徒:「はい。商人に自由に貿易させると、その商人が大名とくっ付いて、こっそりと武器など輸入したりすれば、幕府にとって危険だからです。だから幕府の許可を得た商人だけ貿易を許して、そして武器などは買ってはいけないということにしたんだと思います。」(なるほど!!!)

生徒:「だったらさ。商人なんかに貿易させないで、幕府の役人が直接貿易すればいいじゃんか。」

生徒:「はい。答えます!!」

教師:はい。$$さん。どうぞ。

生徒:「はい。商人は商売のプロです。でも幕府の役人は武士ですから、商売には慣れていません。だから商人に貿易をやらせて、幕府はその商人から税を取ることにしたんだと思います。そのほうが安全だし、幕府は儲かります。」(なるほど!!)

生徒:「もう一つ質問です!。」

教師:はい。##くん。何ですか?。

生徒:「まだ、あんのかよ!。」

生徒:「はい。あります。どうして貿易は長崎の出島でしかいけないんですか。どこでも自由にすればいいじゃん。」

生徒:「はい。答えます!」

教師:はい。■■くん。どうぞ。

生徒:「はい。貿易をする場所をどこでも自由にしたら、それこそ大名が自由に貿易をしてしまうし、いろんな外国がやってきて大変です。たしか長崎は幕府の領地だし、昔からの貿易港だから、ここだったら幕府も貿易を見張ることができて良いのだと思います。」(なるほど!!!)

生徒:「はい!!!。もう一つ質問!!」

教師:はい。○○さん。何ですか?。

生徒:「みんなの意見を聞いていたら、なんで鎖国をしたのか良くわかったのですけど、一つ疑問が出てきました。」

生徒:「何が疑問なんだよ!。」

生徒:「みんなの意見を聞いていると貿易をすることは悪いことだと思います。だったら制限じゃなくって、いっそのこと禁止してしまえば、もっと話しは簡単なんだと思うのですけど。」

生徒:「はい!」「はい!」「答えるよ!!」

教師:うん。良い質問だね。・・・もう答えたくてうずうずしている人もいるみたいだけど、大事な問題だから、これはみんなで考えてみようね。・・・この時間で一番大事な問題です。「幕府はなぜ貿易を禁止せず、制限したのか?。」。それぞれの意見をノートに書いてください。

(各自ノートに自分の考えを書く)

教師:そろそろ書けたかな。・・・・じゃあ、その意見を元にして、班で討論してまとめてみよう。

(各班で討論して意見をまとめる)

教師:だいたいまとまったみたいだね。・・・・じゃあ、みんなの意見を聞いてみよう。・・・・はい。4班。お願いします。

生徒:「はい。4班の意見は、1ヶ所くらい貿易を許しておかないと、外国が黙ってはいないだろうということです。」

生徒:「どういうこと?。」

生徒:「はい。詳しく言うと、貿易を全部禁止すると、貿易をした外国がこっそりいろんな港にやってきてこっそり日本の商人や大名と貿易したりして、かえって危険だからです。・・・ほら密輸とか不法入国ってあるでしょう。今でも。・・・・輸入禁止になっている麻薬などをこっそり輸入したり、外国人がこっそり入って来り。それじゃ禁止しても効果ないから、だったら場所と相手国と貿易できる品物や人を制限したほうが、キリスト教や武器が入らないようにしたり、大名が力をつけたりできないようにするには、効果があると思います。」

生徒:「6班も同じ意見です!!」

生徒:「はい。他にもあります!!」

教師:はい。2班。どうぞ。

生徒:「はい。2班の意見は、貿易の儲けを幕府が独り占めしたかったからだということになりました。外国には武器以外にも、日本にないものがたくさんあります。それに外国人が欲しがるものも日本にあります。だから貿易が盛んになったんだと思います。その貿易を幕府の領地の長崎だけにして、幕府の許可がある人しかできないということにすれば、貿易の利益は幕府だけのものになるからだと思います。」

生徒:「1班も同じです!!」「5班も同じです!!」「3班も同じ!!」

教師:みんな同じみたいだね。

生徒:「一つ質問!!」

生徒:「また出た!」

教師:はい。##くん。何ですか。

生徒:「貿易って儲かるみたいだけど、どんなものを貿易するんですか?。今なら日本から車とか船とかテレビとか輸出できるけど、江戸時代は何を輸出していたんですか?。それから外国から何を買うの。鉄砲以外に何かあるの?。」

教師:おっつ、良い質問だね。・・・誰か答えられる?。・・・はい。%%さん。

生徒:「たしか日本から輸出できるものってほとんどなかったような気がします。南蛮貿易の所では金とか銀しかなかったように思う。日本は輸入してばっかりじゃなかったかな?。」

生徒:「それじゃ、儲からないじゃない。金とか銀ってお金でしょう。」

生徒:「何を外国から買っていたの?。」

生徒:「たしか、中国の生糸とか絹織物とかじゃなかった?。」

教師:うん。大事な所にきたね。・・・・ちょっと資料集を開けてごらん。・・資料集の86ページ。・・・・表があるね。・・・ここに輸入品と輸出品とが書いてあるよ。

生徒:「砂糖やさめ皮なんか買っているんだ。何に使うの?。」

教師:砂糖はお菓子の原料だね。さめ皮は刀や武士の使う道具の飾りの原料。

生徒:「日本が買っているのは、他には生糸や織物や薬品・書物や絵画。輸入はやっぱり金・銀・銅じゃん。」

生徒:「やっぱ、儲からないよ。!」

生徒:「でも中国への輸出には、昆布や干しあわびやいりこっていう海産物があるよ。」

生徒:「いりこって何?。」

教師:うん、それはね、資料集の94ページを見てご覧。

生徒:「いりこって、干したなまこなんだ。」「へえー!!」

生徒:「何でこういうものを中国に輸出したんですか?。」

教師:それはね。さっき見たように、日本はオランダや中国から輸入するばかりで、お金である金や銀や銅ばっかり外国に出ていって、損をしているだろ。だから、最大の貿易相手だった中国の欲しがるものを輸出して、それで儲けようとしたんだね。・・・この昆布や干しあわびやいりこ、それにふかひれなんかはね、中国の高級料理の材料なんだよ。だから飛ぶように売れる。それを蝦夷地からとってきて長崎に運んで輸出したんだね。

生徒:「先生。質問!」

教師:はい。何ですか。¥¥さん。

生徒:「はい。蝦夷地ってたしか外国だったと前に習ったと思うんですね。たしかアイヌの人の国とか。ということは、日本はアイヌの人と貿易をしたってことですか?。」

教師:うーん。貿易っていうかね。・・・・・

生徒:「あっつ、今の資料集の資料の隣の所に、『生活をおびやかされるアイヌの人々の抵抗』って資料と、『幕府と松前藩』の政策って資料があるよ。」

教師:おっつ、良い資料に気がついたね。ちょっと見てみよう。

生徒:「なんか酷いやりかただね。」

生徒:「米としゃけを交換して2〜30倍の儲けをとるなんて酷いな!!」

生徒:「アイヌの人が抵抗するのあたり前だな。」

生徒:「でも負けちゃったんでしょ。そのあとアイヌの人はどうなったの?。」

教師:それが下の『幕府と松前藩の政策』のところだよ。

生徒:「アイヌの人を強制的に働かせたの?。」「しかも本州の20〜30%程度の賃金でだってさ。本州って日本のことだろ。」

教師:そうだね。幕府や松前藩は、蝦夷地の魚などをとることを商人にまかせ、商人たちは日本人に払う給料の20〜30%くらいの安い給料でアイヌの人を強制的に働かして、しゃけや昆布やその他の海産物を安く手に入れたんだね。・・・そしてその海産物を長崎に運んで中国に高く売る。

生徒:「ひでー!!」「これじゃ植民地じゃないか!!」

教師:そうだ。良いところに気がついたね。蝦夷地は日本の植民地になったんだね。

生徒:「幕府や松前藩はどうやってもうけたの?。」

教師:それは蝦夷地の産物をあつかう商人に税をかけて、それで儲けたんだよ。・・あとこの商人たちの所にアイヌの人が持ちこんでいたのは熊などの毛皮と、ロシア人や中国人から手に入れた、絹織物なんかもあったんだよ。

生徒:「じゃ、アイヌの人にロシア人や中国人との貿易を許していたんだ。」

教師:そう。でもその貿易で手に入れたものは商人が安く買って、日本国内で高く売ったんだよ。

生徒:「なるほど!!」

生徒:「先生!!。幕府が貿易を禁止じゃなくて制限にした理由がもう一つありました!。」

教師:はい。@@くん。どうぞ。

生徒:「はい。さっき見ていた、資料集の86ページの表の中に、オランダの義務として、商館長は国際情勢報告書『風説書』を提出し、毎年1回、江戸へって書いてあります。」

教師:そうですね。

生徒:「ってことはさ。オランダから国際情勢だから、世界の様子が幕府に報告されるってことでしょ。」

生徒:「何が言いたいんだよ。さっさと言え!!。」

生徒:「だからさ。貿易を続ければ世界の様子が幕府には入ってくるけど、貿易を禁止すれば世界の様子は幕府には入ってこないってことだろ。要するに幕府は、世界の様子が知りたかったんだよ。それも幕府が独り占めしてさ。」(なるほど!!!)

生徒:「世界の様子ってどんなこと?。」

生徒:「どこの国でどんなことがあって、どこの国が日本に攻めてきそうだとか、そういうことだろ!!。」

生徒:「他にもあるんじゃない?。」

生徒:「何が」

生徒:「ヨーロッパの進んだ技術とか文化とかさ。どんなことが発明されたとか。そういうことも書かれていたんじゃないの?。」

生徒:「そんなこと教えるかな?。」

教師:うん。風説書はどこの国でどんなことがあって、どこの国が攻めてきそうだとか書いてあるんだけど、長崎に出島には医者だとかの、ヨーロッパの進んだ科学技術を持った人がいたから、この人たちからその技術や文化を聞き出し、教えてもらうこともできたね。そうすれば、幕府の関係者は、進んだ技術や文化を手に入れられ、それも独り占めができるということだろうね。

生徒:「なるほどうまい手だ!!」

生徒:「もう一つ、貿易をして、進んだ文化を日本にもってきた国があるって書いてあるぞ!!。」

生徒:「えっつ、どこどこ。」

生徒:「資料集の87ページだよ。幕府は朝鮮と国交を持っていたって書いてあるぞ。」

生徒:「どれどれ」

生徒:「へー!!。ほんとだ。」「知らなかったな。」「500人ものお使いが来たんだね。」

生徒:「朝鮮のほうが進んでいたの?。」

教師:そうだね。例えば印刷技術なんか上だったね。・・今のように鉛でできた活字を作ってそれで印刷する元版を作ったり、もっと一般的には板に文字を彫ってつくる木版画だね。

生徒:「何を印刷するの?。」

教師:うん。本だけどね。お経を全部とか、植物や薬についての百科辞典みたいなものとかね。そういう本が大量に作られていたし、朝鮮は中国との関係でも中国やヨーロッパの技術や文化を手に入れていたから、朝鮮の学者や文化人はかなり進んだ技術をもっていたんだよ。

生徒:「そういう本を買ったり、朝鮮のお使いから進んだ文化や技術を学んだんだ。」

生徒:「もちろんお使いに接触できるのは幕府の関係の人だけだったんでしょ。」

教師:もちろん制限しようとはしていたけどね。

生徒:「対馬藩の人は接触できたんじゃない?。」

生徒:「何で?。」

生徒:「資料の下のほうに、対馬藩が日朝の外交交渉や交流や貿易の窓口になってって書いてあるから、対馬藩の人はお使いに接触できたと思います。」(なるほど!!!)

教師:良いところに気がついたね。

生徒:「でもそれじゃ、対馬藩は朝鮮を通じて、進んだ文化や技術を手に入れて、強くならない?。危険だよ。」

生徒:「さっきの松前藩だってそうじゃない?。アイヌの人を通じてロシアや中国と接触できるよ。」

生徒:「ほんとだ。危険だね。」「どうして許されたの?。」

教師:それはね。おそらく、さっき@@くんが気がついた、外国の情報や技術や文化が欲しいと言うことと関係すると思うんだ。

生徒:「どういうこと?。」

教師:うん。当時はね、幕府が鎖国をして貿易を制限しても、ヨーロッパの国々は東南アジアを植民地にしたり、インドの一部を植民地にしていたりしていたから、ヨーロッパの国々の動きから眼を離せなかったと思うんだ。・・・だからいろいろな方法で、世界の様子を知ろうとする。それでね、昔から日本と外国とが繋がっていた窓は少しは開けておいたほうが良いと考えたんだね。・・・でもその外国との付き合いは幕府は今までやってこなかったから、やりかたが良くわからない。・・・それでね、昔から外国との付き合いをやってきた藩・大名だね。これには引き続き外国との付き合いを少し制限しながらも続けさせて、そこから日本に必要なものを手に入れたり、情報を手に入れたりしようとしたんじゃないの。

生徒:「それでも、対馬藩や松前藩が幕府より強くならない?。」

教師:まあ、その点ではあまり心配ないね。・・・なぜなら対馬藩は小さな島しか治めていない藩だし、松前藩は、だいたい領地ってものがほとんどなくてさ、蝦夷地のアイヌの人々を支配するのが仕事だったから、幕府に反抗する力はないんだ。

生徒:「へえー!!。そうなんだ。」

教師:貿易を通じて幕府に反抗する可能性のある藩といえばね、一つだけあるけどね。

生徒:「それはどこ?。」

教師:うん。それは薩摩藩。・・・そうだ。教科書を見てご覧。教科書の123ページ。・・・そこに【琉球と蝦夷地】って所があるだろ。・・それを読んでご覧よ。

【琉球と蝦夷地】 琉球は1609年、薩摩藩によって侵攻された。それ以後、薩摩藩は琉球を支配し、これまでと同じように中国につかえるかたちで貿易をおこなわせ、その利益をえた。また、琉球からも使節が江戸に派遣された。
 蝦夷地(北海道)については、1604年に、家康が松前氏にアイヌ民族との交易の独占権をあたえ、渡島半島南部をその領土とする松前藩ができた。松前氏は家臣にアイヌとの交易権の一部をあたえ、家臣はそれを商人に請け負わせた。アイヌは、この商人の下でさけ漁などきびしい労働や不利な交易を強いられた。そこで、1669年に首長のシャクシャインが、ひろくアイヌによびかけて武器をもって抵抗したが、4ヶ月後に暗殺された。

生徒:「薩摩藩は征服した琉球に中国との貿易をやらせ、その利益を手に入れたんだ。」

生徒:「それじゃ薩摩藩は強くなってあぶないじゃん。」

教師:うん。あぶないね。・・・だから幕府は薩摩藩の大名と将軍の娘を結婚させたり、逆に将軍の妻に薩摩の大名の娘をもらったりして、仲良くし、貿易させる見かえりとして、中国からの情報などを幕府に報告させたんだろう。

生徒:「そうやって、薩摩藩が反抗しないようにしたんだ。」「うまいね。」

生徒:「琉球の人たちはどうなったの?。」

教師:うん。薩摩に支配されてね、重い年貢をかけられ、その年貢のかわりにさとうきびを作らされ、それを安い値段で強制的に薩摩藩に取り上げられたんだ。・・・そして薩摩藩は、そのさとうきびから取れた砂糖を日本国内に売って大もうけというわけだよ。くわしくはあとで、資料の8番を読んでおいてください。

生徒:「アイヌの人たちにやったのと同じ手だね。」

教師:そうだね。征服してそこの産物を安く手に入れて、それを他に高く売って儲けるというやり方。

生徒:「それって、植民地じゃん。」「日本はヨーロッパと同じことをしたんだ。」

教師:そのとおりだ。・・・・それだけ日本も植民地にされる危険があったということだろうね。だから日本を統一して貿易は制限し、日本のまわりの琉球と蝦夷地は植民地にして、外国から備える。そして貿易の窓からは、外国の様子をいつもうかがっていて、攻められないように準備するという動きだったんだよ。・・・だから鎖国といっても、眼は常に世界に向けられていたんだね。

 じゃあ最後に、まとめの問題をやっておこう。

○まとめ:
  幕府は貿易の場所を【 @ 】領である長崎と【@】と近しい関係のある大名の領地とに限り、相手国も制限することで、貿易の【 A 】と外国人との【 B 】とを【 C 】し、日本の【 D 】を守ろうとした。
  このこととの関係で【 E 】も禁止されたのである。

教師:わかるかな?。@は?。

生徒:「幕府!!!」

教師:そう。・・・・じゃあAは?。

生徒:「・・・・?。」「自由?。」

教師:そう。自由。・・じゃあBは?。

生徒:「・・・・・?。」

教師:わからない?。ではCは?。

生徒:「制限?。」

教師:そう。制限。・・・ではDは?。

生徒:「独立!!!!」

教師:そう。制限。・・・・じゃあもう一つ制限されたBは?。

生徒:「つきあい!!」「接触!!」

教師:そのとおり。・・じゃあEもわかるね。何が禁止されたの?。

生徒:「キリスト教?。」「・・・・?。」「日本人の海外渡航!!!」

教師:正解!!。キリスト教と日本人の海外渡航なんだよ。

生徒:「そうか。」「貿易の自由と外国人とのつきあいを制限するために、キリスト教と日本人の海外渡航を禁止したんだ。」

教師:そう。そういうことです。・・・じゃあこの単元は終わります。次は江戸時代を詳しくやります。


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